2010年02月24日

血液検査の正常値に個人差あり

2010年2月8日

『フツー』って人それぞれ・・・

鎌谷直之副センター長(理研ゲノム医科学センター)と
松田浩一准教授(東大医科学研究所)ら




36度7分


体温計のこんな表示を見て、

「微熱」だなーって思う人や「熱は出てないな」って思う人、
いると思います。

普段が35度8分の人からすれば微熱だし、
普段が36度5分の人からすれば平熱なんですね。

つまり、人それぞれ、体の『フツー』って違うんです。
大人と子どもでも違うし、性別でも国でも違います。


病院や臨床検査機関がやってくれる血液検査でも

血糖値、
AL-P(骨・肝機能の目安)、
γ-GTP(肝機能の目安)、
血中コレステロール量などなど、

これらの検査項目には「基準値」って呼ばれる値があります。
この基準値より大きいとか、小さいとか、そういうのを見て

お医者さんは「お酒の量に気をつけましょう」とか
「食事は塩分少なめに」ってアドバイスをくれるんですね。

でも、さっきの体温の話のように、
人それぞれ基準になる値が違う・・・


で、その個人差が遺伝子レベルで解るようになった、
というのが今回の記事です。
(いわゆるSNPs見てるんですねー)


理化学研究所と東大の研究チームが、遺伝子の個人差を
コンピューターで解析して、血液検査の検査値20項目と
関連する遺伝子46個を見つけました。

これが詳細に解明されるようになれば、一人一人に、より正確な
「オーダーメイド医療」ができるようになるかもしれません。

今回の結果で、B型の血液型の人は貧血リスクが少ない、
という結果が得られているそうです。

つまり、ABO式血液型が貧血のメカニズムに関与していると
考えられます。

たしか、B型の人はノロウイルス(食中毒のウイルス)に感染するが、発症しにくいとか・・・

B型ってたくましいですね(笑)


-----------------------キリトリ----------------------------

ここからは研究者向けの話。

血液型での性格判断。日本人は大好きですよね。

O型はおおざっぱとか、AB型は変わってるとか。

一見すると「そんなバカな」話ですけど、
僕はこれは真剣にアリだと思っています。

例えば、例えばの話ですよ?

血液型が貧血、つまり酸素の運搬に関与しているのであれば
同じ糖鎖抗原が、神経発生のメカニズムに影響していたりとか、

細胞増殖(ガンの増殖も含む)とか、分化とか、免疫に影響していても
おかしくないと思うんです。

細胞表面の糖鎖抗原をリガンドとしたシグナル伝達なんて
ナンボでもありますから、人によってシグナルの伝わる度合いが
変わったり、

それが「おおざっぱ」「変わってる」「自己中」とかの性格の表現型として
現れてもおかしな話じゃないですよねー。

ってのが自論です。

(院生時代に教授に話したら笑われましたが)

研究者の方、どう思われますか??
ご意見・ご感想、ガチの意見待ってます(笑)

posted by ikia at 01:21| Comment(25) | 基礎医学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月15日

お酒に強いヒト/弱いヒトがすぐわかる!?

2010年2月12日

酒に強い/弱い体質を「低コスト」「短時間」で調べる方法を開発

(木下健司教授/武庫川女子大学)


お酒に強い/弱い体質というのは、遺伝子で分かると言われています。

お酒の分解をコントロールしている遺伝子として

アルコール脱水素酵素『ADH1B』と
(ざっくり言うとアルコール依存症に関与する遺伝子)

アルデヒド脱水素酵素『ALDH2』が知られています。
(またまたざっくり言うと、二日酔いに関与する遺伝子)

※アルデヒドはアルコールの代謝産物です。

この二つの遺伝子が、ある人では活発に働き、
ある人ではあまり働かないために、お酒に強い/弱い体質というのが生まれるんですね。


ALDH2は「活性型」と「欠損型」があり

活性型を持つ人 → お酒の分解能力が高い → お酒に強い
欠損型を持つ人 → お酒の分解能力が低い → お酒に弱い

と、いうことがわかっています。

ちなみに、東北や南九州の人は「活性型」を持つ人が多いということが分かっています。「九州男児は酒に強い」というのはまんざらでもないんですね(笑)


2月12日午後、木下健司教授(武庫川女子大)が研究成果について西宮市役所の記者クラブで発表しました。

この研究というのは、迅速・簡便に上記の遺伝子型を調べるというもの。

コストは3〜4千円から500円以下に削減でき、
時間は2日〜数日かかっていたものが5〜6時間に短縮されるとか。

この成果は検査のステップを省略できたことによるものです。
記事によると

○遺伝子を増幅させる液に血液やだ液、毛根を漬けるだけで、
 数時間あれば体質が分かるという(神戸新聞より引用)

○血液からDNAを抽出するなどの手順が不要(毎日新聞より引用)

とあることから、おそらく、ダイレクトPCRの類ではないかと思われます。
でも、ダイレクトPCR自体は真新しい技術でも何でもないので、
きっと、もうひと工夫、ふた工夫があるのでしょう。

詳細が発表され次第、追記したいと思います。

<キーワード>
遺伝子型 ADH1B ALDH2 酒 アルコール依存症 PCR 代謝



posted by ikia at 00:57| Comment(0) | 代謝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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